ワードの活用⑭差し込み印刷2:ラベル

自分で差し込み印刷をやってみて、いくつか戸惑った事をまとめてみます。

1.新規文書を開く時に、ラベルのテンプレートにすべきかどうか。
ラベル作成の場合、「白紙」が適当だと思います。最初にテンプレートを選択すると、差し込みに切り替えた時、台紙との相性が悪くなるからです。

2.ウィザードを開いてからの注意点

①最初の項目は、文書の種類です。ここで、「ラベル」を選べば大丈夫。

②次は「ひな形の選択」です。先日の解説では、「現在の文書・文書レイアウトの変更・既存文書」と表記しましたが、「現在の文書・テンプレート・既存の文書」という表記になることがあります。これは、一つ前の選択ミスです。「←戻る」で一つ前に戻りましょう。

③「文書レイアウトの変更」をチェックしたら、「ラベルオプション」を確実に選んでください。使う用紙をしっかり選択します。(メーカー名と品番)

④次は、「宛先の選択」です。すでに住所録が作られているのであれば、そのフォルダーで指定すれば良いです。もし、住所録ができていないようなら、作業が止まります。ワード差し込み作成前に、住所録(データ)は作成しておきましょう。

⑤次は「ラベルの配置」。「ラベル」に表示する項目を一つ一つ配置します。ここで「差し込みフィールドの挿入」を選んでください。窓が開いて、「住所録」の1行目の項目が並びますので、必要な順番で配置します。郵送ラベルなら、「郵便番号」「住所」「氏名」だと思います。いったん、白紙のラベルに横並びに≪≫で項目が出てくるはずです。これを改行やインデントを使って、見栄えの良い位置に動かします。「名前」の項目は少し字体を大きくすると良いでしょう。そして、≪名前≫の後ろに「様」の文字を加えてください。

⑥これで、「ラベルの配置」は完了。ここで忘れていけないのが「すべてのラベルの更新」をクリックする事です。クリックすると、次のラベル(1ページ分)が同じような配置になるはずです。この時、≪Next Record≫の部分が残りますが心配いりません。

⑦次は「ラベルのプレビュー表示」です。1ページ分のラベルで、全体の配置を確認しましょう。時々、住所が長い人がいて改行されてへんてこなものが出来たり、基データのミスで名前がなかったりとかが発見できます。この場合、修正します。

最後の項目「差し込み印刷の完了」ですが、ここも判りにくい。「印刷」を押すと、小さな窓が開いて、「レコード」の指定が求められます。問題なければ、「すべて」を選んで、「OK」です。あとは、プリンターで印刷されます。失敗を避けたければ、「各ラベルの編集」を選びましょう。これは、一旦、別の文書でラベルが作られることになり、一つずつ点検して、微修正が可能なので、こちらを選んだ方が無難です。

ワードの活用⑪貼り付け機能

前日の続きです。「コピー&ペースト」はパソコン作業でもっとも有用な機能です。ワードで特に多用する機能だと思いますので、ここで解説します。
ワードに限らず、ほとんどのソフトで活用する方法ですが、ただ、貼り付けるのではなく、ちょっと工夫するとさらに便利さが高まります。

ワードでもエクセルでも同様に、ホームタブの「クリップボード」にある「貼り付け」の下の▼をクリックすると、新たにウインドウが開きます。


貼り付けたいものによりますが、文章(テキスト)の貼り付けだと、「元の書式を保持して貼り付ける」「テキストのみ」などが表示されてきますので、選んで貼り付けます。この作業は、タブからではなく「マウス:右クリック」からも出来ます。貼り付けたい位置にカーソルを移動して、右クリックすると、ウインドウが開き、「貼り付けのオプション」を選んでクリックで完了です。

私は、ほとんど意識することなく、コピー&ペーストを使っていますが、時々、ミスをします。
写真などの画像を貼り付ける時、「写真」としてではなく「図」として貼り付けてしまい、あとで編集に困るわけです。写真のままで貼り付ければ、色調や明度変更、トリミング等の写真編集機能が使えますが、図で貼り付けるとそれができない。また、エクセル表をコピーして貼り付けるのも、画像で貼り付けて編集できない。そんなミスがあって、貼り付ける時に、あとの事を考えて形式を指定して貼り付けるようになりました。

ワードの「貼り付け」でもう一つトラブルになりがちなのが、「配置(レイアウト)」です。文章の中に貼り付けた時、文章の段落が変わってしまったり、とんでもない所に貼り付いていたりして、苦労する事はありませんか?
図や画像・表等を貼り付けた際、その右に小さな四角のマークが出てきます。
これが「レイアウトオプション」のアクションキーです。

これをクリックすると、行内か折り返しなどの選択ができます。
これをきちんと選べば、すっきりと収まる配置ができます。
時々、挿入した図に合わせて折り返したいために、「改行」したり、「インデント」で調整している文書を見かけますが、この機能を覚えておくと、もっとうまく調整できますし、場所移動も楽になります。特に、写真や図を多用するようなパンフレットを作成する場合、いらいら感は大幅に軽減できるはずです。

注意点)
windowsのクリップボードは、前項目の注意点にあるように、[Windows]+[V]キーでクリップボードウィン[Windows]+[V]キーでクリップボードウィンドウを表示してください。


そこにコピーデータがあるはずです。それを指定の位置にカーソルを移動してクリックすると貼り付けできます。この機能は、後日解説予定の「地図の挿入」でも使いますので覚えておいてください。

ワードの活用⑨年賀状作りⅡ

次は年賀状の宛名面の作成です。ここでは、「差し込み印刷」がポイントになります。

まず、「新規作成」から「差し込み印刷」のタブへ、そして「作成」の「はがき印刷」を選び、「宛名面の作成」を選択すると、「はがき宛名面印刷ウィザード」が起動して、「次へ」で続けて作業して行けば完成します。

なお、ここでヒントが一つ。

この作業を始める前に、エクセルで「住所録」を作っておく事を進めします。ウィザードの終盤で、「差し込み印刷を指定します」の項目で「住所ファイルを指定してください」と展開しますので、住所ファイルを先に作っておくことが必要になるからです。

エクセルで住所録を新規作成する時、いくつかテンプレートが用意されていますが、年賀状印刷と連動させるにはちょっと難しい(項目の問題)がありますので、ご自身で作った方が良いでしょう。

その際、注意したいのは、項目設定です。

ざっくり、氏名・郵便番号・住所くらいで作るのも一つの方法ですが、ワードの差し込み印刷のフィールド(場所)を考えて作ると良いでしょう。

氏名、連名(家族)、郵便番号、県名、住所1〔町・番地〕、住所2(アパート・マンション部屋号室)、区分(仕事用・個人用)くらいは必要だと思います。他でも使用するなら、電話番号とか、メールアドレスとかの欄もあると良いでしょうが、あとでいくらでも編集できますので、年賀状作りを優先するなら、それくらいにしておくと良いでしょう。

住所を小さく区分分けしているのは、差し込みの際、位置が決めやすいのと、県名を記載しないケースが多いので見た目にスッキリするからです。連名表記が必要な場合もありますので作っておくと良いでしょう。

そして、住所録を先に完成させず、数件入力して一旦保存しておきます。差し込み印刷で指定した後、住所録を完成させたほうが修正作業は減ります。

この「年賀状作り」を一度覚えてしまえば、毎年、年の暮れになって「ああ・・今年はどうしょう・・」などと憂鬱な気分から解放されるはずですよ。

ワードの活用⑧年賀状作りⅠ

年賀状作りの季節が近づいてきました。書店には、丑年のデザインイラストなどを集め、年賀状作成ソフトが入ったCD付きの書籍が目立つようになりましたね。私も昔は、そういう類のものを購入してインストールしていましたが、ここ10年ほどは、購入していません。ワードで充分にできるからです。デザインイラストは、ネット検索で無料のもの、最新のものが簡単に入手できるので、あえてお金を使わないようにしています。
実は、その前に「郵便局」がリリースしている年賀状作成ツールを使ったことがあります。無料ですし、住所録なども同時に保存し、翌年も使えるので便利でしたが、起動する時、やけに時間が掛かるようになったのでワードでできないかと考えたのです。


〔差し込み文書タブ⇒はがき印刷〕をクリックし、〔文面の作成〕を選ぶと、ウィザードが起動しますので、それに従って進めると良いでしょう。

ウィザードは使わずに「はがき」の設定で新規作成する方法もあります。この方が自由度が高くなります。ちょっと楽したいと思われるなら、ワード活用①でも出した「テンプレート」の活用をするか、インターネットで「年賀状テンプレート」を検索すると、無料で使えるものが、たくさん見つかります。その中から自分の好みに近いものをダウンロードして、あとは修正(テキスト文字・写真やイラスト入れ替え)を行うことで、さくさくと作成できます。

なお、宛名面は、同じく、ワードの「はがき宛名ウィザード」を起動すると指示に従って作業ができます。なお、ワードで年賀状を作成する前に、それに見合った「住所録」をエクセルで作成しておくことが必要なので、お忘れなく。(次回に続く)

今年の年賀状は、コロナ禍の中で、例年の様な「謹賀新年」の文字に加えて「元気です」とか「御健康をお祈りします」など、健康を気遣うものが多くなるそうですね。いつも、LINEやFBでやり取りしている友人・知人にも、年に一度の年賀状を送ってみるのも良いと思います。

ワードの活用⑦文字の効果と体裁

ワードには、ワードアートと似た機能で、「ホームタブ:フォント」に、「文字の効果と体裁」という機能があります。
これは、テキスト文章(通常の文章)の一定の場所に、ワードアート同様の飾り文字に変換できる機能です。文章中で強調したいところに使用すると効果的です。


文字単位で指定できますので、見た目に面白いものが作れます。
立体文字や影付き文字などの種類を選び、さらに、枠線の色や影付き文字の光源の位置などによる変化、合字効果などもあり、いろいろと工夫できるので、ポスターやチラシを作る時には重宝します。
ただ、あまり凝り過ぎるとごちゃごちゃしてかえって見づらくなりますので注意しましょう。ビジネス文書ではあまり使わない方が良いでしょう。

追加情報です・・。rinmonさんからのアドバイスです。
ワード活用④スタイルの活用の項目で、操作に関して付け加えがありますのでお知らせしておきますね。
タブキー、Shift+タブキーでレベルを変えられる
・Shift+Enterで段落替えではなく改行に出来る(これは使えますよ)
・下位層があるとき、ダブルクリックで下位層を表示/非表示ができる
・ドラッグ&ドロップでフォーカス行+下位層を移動できる
ありがとうございました。読者の方からのコメントお待ちしています。

ワードの活用⑤手紙

ご家庭でパソコン・ワードを使う場面の一つに「手紙」があります。
ビジネス利用は、時候の挨拶とか日付とか細かいルール(慣習)があり、その手のハウツー本もあるくらいですが、ご家庭で知人に手紙を出すような場合なら、書式よりも便箋のデザインの方が重要になるかもしれません。真っ白な用紙でデジタル文字が並んだ手紙を受け取っても、あまり嬉しくないし、出す方の気持ちも伝わらないかもしれません。ただ、ワードで作成する利点は、何度も修正ができるというところでしょう。手書きだと、一度書いて、途中で読み返しては誤字に気付いたり、内容を変更したいと思ったら最初から書き直しだったり‥そんなふうに何度も書き直す時間も大切なのかもしれませんが・・何かと忙しい人にはつい手紙を書くのが億劫に成って、LINEでいいかってことにもなります。一度、ワードで手紙を書くことにチャレンジしてみましょう。
そのためのひと工夫。真っ白な用紙ではなく、デザインされた「便箋テンプレート」を使ってみてはどうでしょう。


ワードの「onlineテンプレート」にはビジネス用は多数あるのですが、個人用は少なく魅力がありません。ですから、ネット検索して、無料で使えるテンプレートを手に入れましょう。実際、たくさんのサイトに可愛いものや時節にあったものなど多種手に入ります。(ただし、気を付けないとログイン登録が必要だったり、広告用バナーを間違えてクリックしておかしな宣伝が出てきたりします。中には、無料と言いながら有料というところもありますから)
もし、気に入ったテンプレートがないなら、自分でオリジナルのものを作ってしまうというのもお勧めです。ネットで表示された「テンプレート画像」をコピーして、新規文書に「貼り付け(右クリック)」すればできます。また、手紙の中に、イラストや写真を挿入すると手書きとは一味違ったものになります。

同じ要領で、バースデーカードとかメッセージカード等、色々とチャレンジしてみるとワードの活用幅が広がるはずです。

※テンプレート(template)とは、「ひな形」「定型」などと訳されるように、基になる型のこと。

ワードの活用④スタイルを使う

前述の見出しなどの設定では、「ホームタブ⇒スタイル」にある、各種の設定を使うと簡単にできます。
これはページデザインと連動していて、デザインを選択すると、表題・副表題・見出し1・見出し2・・段落などにデザイン性や字体・フォントを関連づけている機能です。長文の資料等を作成する時、これを使うと統一感のある文書になります。使い方は、普通に文章を打ち込んで、その文章を段落ごとに、見出しとか標準とかを指定すると、大きさや色付けなどを設定することができます。

私は、これを使う時、あらかじめそれぞれのスタイルをカスタマイズしています。字体は全てUD字体にして、表題は32ポイント、副表題は28ポイント、見出し1は26ポイント、見出し2は24ポイント、見出し3は20ポイント、本文は12ポイントという具合です。同時に、行間も調整します。こうした前処理をしたうえで、文章を打ち込んで、段落ごとに指定する事で面倒な調整から解放されます。

また、これを使ってもう一つの使用法を発見しました。「表示タブ⇒アウトライン表示」に切り替えると、表題から見出し1・2・3・段落という具合に全体が箇条書きのように表示されます。これを使って、例えば、見出し1だけを先に全て作り、次に見出し2を作り、最後に標準表示に戻してみると、資料全体の構成がほぼ出来上がるわけです。その上で、細目の文章を打ち込んでいくと、さらに作業性は高くなると思います。(パワーポイントの項目で掲載した内容とほぼ同様の使い方です)

さらに、これを使うと、「目次」の作成もスムーズにできます。途中で修正しても、「目次を更新」で見出しとページも自動修正されますから、とても便利です。

仕事でこういう作業をしている方には当たり前に使われている機能かもしれませんね。ご家庭では、この機能を使う事はあまりないかもしれませんが、覚えておいて損はないと思います。

ワードの活用①

ポスターやチラシを作ったことはありますか?プロのデザイナーに依頼できるほど財政的余裕があれば別ですが、自分たちで作らなければならない場合、どうしていますか?もちろん、専用のソフト(Illustrator)を使うことで本格的に作ることは可能です。無料のものもありますが機能が限定的だったり、使いこなすまでには結構知識が必要だったりします。
日常的に使っているワードでもうまく活用すれば、それなりのものはできます。(そもそもポスター等デザインには、スキルとセンスが重要なのでプロにはかないませんが)
ひとつは、ワードの中の「on-lineテンプレート」を活用する方法です。すでに、ある程度配置された型をもとに、写真やイラストなどを入れ替えたり、文字の配置を変更したり、色を変えたり、通常のワード操作のなかで作ることができます。ある程度作りこまれたものですから、細部で調整しようとすると少し厄介なところもありますが、時間がなくてざっくり作りたいときは良い方法だと思います。


もうひとつは、まったく白紙の状態から、必要な情報をテキスト(文章)で入力し、字体や配置・色を変えて大まかに形を作って、あとで、「挿入⇒画像、またはオンライン画像」で選択して挿入していくことで割と短時間で作成することができます。「ワードアート」も必須で使用します。(これは後日解説)先ほどのテンプレートを一つ開いた状態で、並べて比較しながら作っていくというのも良いですよ。どんな風に配置するとか、字体はどうかとか、勉強しながら作るには良いと思います。
ちょっとしたコツですが、ポスターを作る時、私は、ページレイアウト「余白」を最も狭いものを使うようにしています。用紙全体をできるだけ使い切る事で、それらしく見えるわけです。あと、画面で見るより、実際の印刷では「文字」が小さく感じます。画面上ではちょっと大きいかなと感じるくらいのポイント設定が上手くいくと思いますし、前述した「UD字体」を使うと読みやすく出来ます。NPOで働いていた時、「子ども食堂」の月例開催ポスターを引き受けていて、約1年半ほどやる中で、見つけたコツでした。チャレンジしてみてください。