データ管理・フォルダー整理の考察

昨日、職場内部でちょっとした打合せがありました。主題は、「フォルダー管理」。
今、職場環境は、ネットワークを活用して、自部署だけでなく他部署、本部との情報共有は当たり前になっています。特に、私の法人はGoogleをプラットホームにしていて、Driveを介して仕事をする事がほとんどです。
そのため、ファイルデータを共有する時、どこに保管したか誰もが判るようにしておくことが必要になります。
個人で自己PCを使っている範囲であれば、ドキュメントやOnedrive、GoogleDriveに放り込んでおけば困りませんが、組織・複数以上で共有するには、共通のルールが必要です。

ネットで検索すると、実に多くのアイデアやヒントが掲載されていて、それだけみんな苦労しているのだというのが判ります。

ファイル名に通番や日付を入れるとか、タグをつけるとか、いろいろなヒントが見つかります。私も以前はこうした工夫をしていましたが、そうすると、ファイル名がやたら長くなって結局苦労した記憶があります。

今回の打合せも、初めはそういう視点で話し合いとなりましたが、結局のところ、フォルダーの整理が必要という結論に至りました。
今の職場で、共有しているGoogleDriveを見ると、実に第1層だけで、70以上のフォルダーがあることが判りました。第2層となると、ゆうに200は超えるでしょう。
この中からお目当てのファイルを探すというのが大変なのは当然です。
では、先に書いたように、ファイル名を通番にしたり、日付を入れるというのはどうでしょう?新たに作成するものは良いでしょうが、過去に作ったものは無理。ファイル数ではおそらく1万を越えているはずです。

※もちろん、ファイル検索機能(GoogleDrive)があることは知っていますし、私は十分活用していますが、苦労している皆さんは、どうしてもフォルダーから探していきたいという動きになるようです。(MSの功罪)

発想を変えて考えることを提案しました。

ファイルデータは何故生まれるか?それは、業務プロセスの成果物として発生するのです。作業を通じて記録を残したり、会議開催に向けて資料作成したり、報告書や提案書を作成したり、とにかく、業務の一つのプロセスに付随して生まれるものがファイルデータです。そう考えると、それを収めるフォルダーも、業務ごとに作るのが順当です。
そう考えると、「業務分掌」「職務分掌」を基本に置いてみるというのが一つの整理手法だと思います。実際、先ほど70以上のフォルダーも、職務分掌の項目に照らして見ると、これが実に綺麗に収まるのです。(当たり前ですが・・)
職務分掌は、大項目と中項目・小項目に分かれています。大項目だけで11区分ありますから、まず、現状のフォルダーを11区分に当てはめて、頭に01~11の記号を付けたしました。すると、Drive内できれいに並んでくれます。そして、大きな区分ごとにフォルダーを作成し、そこへ放り込む。Drive内には11のフォルダーがあるだけで、きれいに整理できたのです。階層が深くなったという問題は生じますが、職務分掌単位ですから、関係する部分は明確になります。
同時に、自分が行っている作業がどういう職務分掌に位置付けられているか、誰と関連するかを意識する事に繋がります。
職務分掌の見直しがあった時も、その単位でフォルダーを変更すれば良いので、大きくフォルダーが増えることはないはずです。

ファイル・データは、業務プロセスの成果物であることを基本に納めるべきフォルダーを設定するというのは、特に目新しい考え方ではありません。紙ベースの仕事では、その単位でしょるうを閉じ込んで保管しています。それをデジタルでも活用したに過ぎません。

問題は、職員一人一人が、何の基準もなく、自由にフォルダーを作り保管するという業務の仕方なのです。(恐ろしい事に、まだまだ、デスクトップにファイルを貼り付けている職員もいます。)
そういう意味では、パソコン作業における基本的な教育訓練ができていない、マネジメントできていないという組織の問題とも言えますね。

仕事は、一定の基準や考え方に沿って進められるもの。マネジメントされるものです。自由裁量でできることと、一定の組織ルールに沿って適切に実施されるものの区別をし、管理者によってマネジメントできる仕組みであることが重要です。

もし、あなたの会社で、ファイルデータの保管フォルダーがぐちゃぐちゃになっているのなら、マネジメント全体もぐちゃぐちゃになっているかもしれません。管理者の皆さんはぜひ検証してみてください。

Googleフォームを使って集計

ある会議で、企業や利用者へのアンケートを取ることになりました。
企業対象は200社程度、利用者も200人程。
アンケートは、対象者の都合で、紙媒体で手渡しや郵送しか方法がなく、回収後の集計作業が発生する事になります。
当初、会議の事務局は手集計を敢行しようと考えていましたが、Googleフォームを活用する事を提案しました。
Googleフォームは、ネット上で簡単にアンケートなどの情報収集するツールとして優れていますが、ネット環境が十分にないユーザーは対象者とはなれません。
今回のようなケースでは、おそらく、紙媒体で集めた情報を、エクセルとかスプレッドシートに入力して、ピボットを駆使して、グラフ化などを行うのが通例でしょう。
今回、Googleフォームを提案し採用してもらった時、会議の参加者の多くは「どういうこと?」と疑問を感じていらっしゃいました。
そこで、事前にアンケート用紙を入手し、Googleフォームでまったく同じものを作成して、明示させていただきました。
そのうえで、回収されたアンケート用紙をその画面に入力してもらう作業を事務局にお願いしたのです。
利用者アンケートは設問が15問程度なので1件入力するのに30秒もかかりません。200枚×30秒(0.5分)=100分・・だいたい2時間の作業量です。
企業アンケートは少し入り組んだ設問が多く、1枚1分✖200=200分・・だいたい3時間の作業量が想定されます。
そんなふうに説明して作業に取り掛かっていただきましたが、実際にはその半分程度の入力時間でした。(設問によっては入力する箇所が限定される場合とか、慣れてくるとかなりスムーズに入力できる事も体験的にはっきりしました)
ただ、入力作業を終えて、事務局の皆さんが一番驚いたのが、即座に、アンケート集計の概要がグラフ形式で見られる事でした。
ここが、Googleフォームを集計作業に活用する最大のメリットだと思います。
もちろん、エクセルやスプレッドシートに入力していくよりも、画面上でクリックして入力できるのではるかに入力作業も簡単なので、初心者にとってとっつきやすいし、必須項目の設定とか、選択設問では一つだけ選ぶか、複数回答できるかもあらかじめ設定しておけば、ミス入力の防止にもなります。
初めに、しっかりシートを作成しておけば、合理的に正確に入力でき、入力後すぐに結果が取り出せる。これは、ぜひ使ってみてもらいたいと思います。
ちなみに、Googleフォームの集計機能は、ある程度限定されるため、例えば、他の設問とのクロス集計とか、一部データを抜き出して傾向を見るとか、より複雑な集計と分析作業を行う事には向いていません。その場合、スプレッドシートにデータを吐き出して、個別にピボットを使って、より深く分析すれば良いのではないかと思います。
仕事で、アンケートを取るようなことがあった場合、是非、Googleフォームの活用を考えてみてください。(ネット環境が整っている対象者なら、回答作業もスマホやPCでも使えますから、さらに効率的だと思います。)