パワーポイントの活用⑪印刷その2

印刷に入る前に、幾つか確認しておくことがあります。
1.プリンター設定
*接続されているプリンターが正しいかどうか。on-lineになっているか。家庭での作業ならば問題ないでしょうが、会社などではいくつかのプリンターが接続可能な状態にあるはずなので、自分が出したい印刷機に繋がっているか、注意します。

この画像ではプリンターはオフライン(繋がっていません)状態です。

2.設定
①印刷にはいくつかのスタイルがあります。
*すべてのスライドを印刷・・文字通り、スライド全てを印刷します。
*選択した部分を印刷
*現在のスライドを印刷
*ユーザー設定の範囲(必要なページだけ印刷⇒スライド指定へ)

▼をクリックすると出てきます。


②印刷レイアウト
*初期画面では「フルページサイズのスライド」になっていますが、▼をクリックすると、ノートやアウトラインなどを選択出来ますし、1枚の紙に複数ページ印刷する事もできます。配布する資料の印刷ならフルページや複数(2ページ程度)等が良いでしょう。スライドの内容やデザインで考えると良いでしょう。


そのほか、片面印刷や両面印刷、部単位やページ単位、カラーやモノクロなどが設定できますので、印刷物の完成形をイメージして一つ一つ設定します。

🔵ここで一つ、工夫のヒント!
印刷画面の下の方に「ヘッダーとフッターの編集」の文字があります。

青文字部分をクリック!!


これをクリックしてみてください。
すると、「ヘッダーとフッター」という画面が開きます。いわゆる、スライドの上部(ヘッダー)と下部(フッター)に追加できる項目が表示されています。
*「日付と時刻」をクリックすると、スライドの下部(左側)に日付と時刻を入れることができます。発表する日を事前に入れておくことも可能です。
*「スライド番号」・・いわゆるページ番号を下部右側に入れることができます。
*「フッター」は、下部中央に、任意の文字を入れることができます。研修会やプレゼン名・会社名などを入れておくと良いでしょう。
*「タイトルスライドには表示しない」というのは、PPの1ページ目(タイトルページ:表紙)には、上記の日付や番号などを表示しないという事です。
設定が終わったら、「適用」を押します。これで完了です。

必要な項目をクリックしてチェックマークを入れます。

印刷するだけでもこれだけの作業がありますが、丁寧に作業をするとより良い資料印刷に繋がります。
プリンター・紙の無駄遣いにならないよう、この設定はしっかりやっておきましょう。

パワーポイントの活用⑩印刷その1

パワーポイントは発表用の活用だけでなく、手元資料を別に準備することがありますね。その手順について、簡単に解説しておきます。

「印刷する人 フリー画像」の画像検索結果

その前に、一つ。PPソフトの基本設定について(ワードやエクセル共通)です。
画面の上部に「ファイル・ホーム・挿入・・」等のタグがある所をリボンと言います。ここに表示されるアイコンは自分で設定変更できます。リボンの位置にポインターを置き、右クリックすると「クイックアクセスツールバーのユーザー設定・・他」が表示されます。

この表示の中から「リボンのユーザー設定」をクリックすると、「リボンのカスタマイズ」が開き、ソフトにある様々な機能(コマンド)のアイコンが現れますので、使いたいものをクリックして「追加」を押す事で、分類してあるタブに設定できます。


これとは別に、さらに素早く使いたい機能は「クイックアクセスバー」に登録することができます。

一つ前の画面にある「クイックアクセスバーのユーザー設定」をクリック、「クイックアクセスバーのカスタマイズ」に必要なコマンドアイコンを設定することができます。

この機能を使って「印刷」を設定しておきましょう。設定していない場合、印刷作業をするためには「ファイルタブ」をクリックして「印刷」を選択することになりますので、ワンクリック余計な動作が発生します。

印刷画面(クイックアクセスバーでもリボンコマンドでも、ファイル➡印刷でも同様の画面が開きます)を開くと、枠の中に一番最初のスライド(表紙)が表示されます。


作成時の「サイズ設定」をもとにしてプリンターのプロパティをリンクして表示されています。何も問題なければ、そのまま「印刷(プリンターマーク)」を押せば印刷が始まります。
ワードやエクセルを使っている人なら、その際にチェックすべきことは頭にあると思いますが、よくある失敗は、「紙のサイズと画面サイズが合わない」「縦横が違っている」「小さすぎて読めない」等々、会社なんかでは、新人社員が起こられるパターンです。
プリンター設定、スタイル・レイアウト・枚数、カラーモードなど、詳細は次回に解説します。

パワーポイントの活用⑨ノート機能

前の項目の「表示」に関して、「ノート機能」を解説します。
最初はあまり使っていなかったのですが、一度使うと案外便利だと感じましたので解説しておきます。

この機能は、発表者の手元資料作成の機能です。
「表示タブ➡プレゼンテーションの表示➡ノート」をクリックすると、スライドの下に「テキストボックス」ができます(標準設定)。これがノート部分です。


用途としては、スライドで説明する時の「ト書き」「メモ」のような使い方ができます。スライドだけでは表現できていない事や、強調したい事などの備忘録としても良いでしょう。テキストボックス内に文章を記入します。
もう少し使いやすくするには「表示タブ➡表示➡ノート」をクリックすると、スライドの下部分に「ノート」が現れます。

この表示だと前後のスライドも確認しながらメモを記入できるので、私はこの方法を主に使っています。
ここで作成した「ノート」は、「印刷」から「印刷レイアウト」を選択、「フルページスライド/ノート/アウトライン」が表示され、「ノート」を選択すると印刷できます。(この詳細レイアウトは、前項で解説した「ノートマスター」を使用して設定できます。)


「ノート」部分は全てのスライドにテキストボックスがありますので、必要なスライドにメモを入力しておいて、手元においておくと、発表までの間にチェックしながら、追加のメモを書き込むことができますので便利です。
以前に、営業のスキル研修の講師をやった時、年間何度も繰り返し実施するので、開催する度に気づくことがあり、メモとして補足記入をしてよりレベルアップできるようにしていました。特に、項目ごとの、受講生の反応とか講義全体の時間配分の修正とか、いろいろ記入できて便利でした。
ある研修会では、このノートのレイアウトの資料配布がありました。要するに、受講生に、ノートを取らせるための活用です。これも良い使い方だと思います。

パワーポイントの活用⑧表示機能

ここまでで一通り、プレゼン用のスライドは作成できました。
ただし、ここからの作業が実はPPを使う上でかなり意味がある部分です。

PPは、スライドの作成だけでなく、発表(プレゼン)用に、いくつか便利な機能があります。
表示タブをクリックしてみてください。タブ内に「プレゼンテーションの表示」「マスター表示」「表示」「ズーム」などが並んでいます。

①プレゼンテーションの表示は、今作成したスライドを画面上で用途にあわせて表示を切り替えるものです。

標準を基本に、アウトライン表示(構成の項目で開設済み)、スライド表示(スライドが一覧できる表示)、ノート(あとで解説します)、閲覧表示(スライドショー)等があります。

標準表示
アウトライン表示
スライド一覧表示
ノート表示


出来具合を確認するには、標準とスライド一覧を使うと全体の並びやイメージ・色合いなどを確認しやすくなります。
閲覧表示は、スライドショーとも言い、作成したスライドを本番と同様に教示します。これらを切り替えて出来栄えを見ると良いでしょう。

②マスター表示は、作成スライドに共通するフォーマット(マスター)の設定画面です。

「スライドマスター」は、作成前の「デザイン」の設定と共通します。
デザインの項目での解説はより簡単に始める方法でしたので、細かい設定(例えばヘッダーや日付・ロゴなど)を必要とする場合はここを使ってよりオリジナルに作成できます。(ちょっと面倒な作業になりますのである程度なれてから使うと良いでしょう)
「配布資料マスター」は、作成したスライドをもとに手元資料を作成する際の配置や大きさを設定するものです。これは「印刷」とも共通する部分ですので、ここから設定する必要はないかもしれません。
「ノートマスター」は、発表者の手元においておく資料の設定です。
私の場合、「マスター表示」はほとんど使ったことがありません。そこで細かく設定しなくても、個別に調整できるからです。

③表示には、画面表示に使える機能があります。

「ルーラー」は画面の上部と左に、ものさし(ルーラー)を表示します。
「グリッド線」はスライド内に、目安となる縦横の線(グリッド)を表示できます。
「ガイド」は、スライドの中央線を表示します。この機能は、テキストや画像・グラフなどの配置バランスが良いかどうかを見る目安になります。
もちろん、プレゼン時には写りませんし、資料などにも印刷されません。不慣れなうちはこの機能を表示させておけば作業はやりやすくなるでしょう。

作業の段階に合わせて、表示画面を切り替えるとより効率よく作成作業ができます。ぜひお試しください。